ペット葬儀の夜間電話で、何を伺えばよいのか

この記事の要点

  • 最も違うのは、伺う項目。体重や種別によってご案内できる内容が変わる。
  • 急ぎ方も違う。ご自宅でお看取りになる場合が多く、時間の制約が異なる。
  • 言葉は同じではない。人の葬儀の言い回しをそのまま持ち込むと、ずれが生じる。

ペット葬儀でも、夜間のお問い合わせは発生します。人の葬儀と共通する部分もありますが、設計としては違う点が多くあります。整理します。

そもそも、夜間の電話は多いのか?

ご自宅でお看取りになることが多いため、時間帯は分散します。深夜に亡くなった場合、翌朝まで待つ方もいらっしゃれば、その場でお電話される方もいらっしゃいます。

人の葬儀と違い、病院からの連絡という経路が少ないぶん、いつ鳴るかの予測が立ちにくいという性質があります。

まずは自社の実績を1か月記録してください。想定と違う時間帯に集中していることが分かる場合があります。

伺う項目は、何が違うのか?

最も大きな違いです。ご案内できる内容が、体格や種別によって変わるためです。

項目なぜ必要か
種別対応可能な範囲かどうか
体重・体格プランと費用が変わる
お預かりの場所お迎えかご持参か
お預かりの時期保冷のご案内が必要か

人の葬儀の項目をそのまま流用すると、必要な情報が抜けます。項目は業種ごとに設計し直す必要があります。

急ぎ方は、どう違うのか?

人の葬儀では、法令上の手続きに期限があり、時間の制約が明確です。ペットの場合はその制約がないぶん、ご家族のご都合に合わせやすくなります。

一方で、ご遺体の保全に関するご案内が必要になる場面があります。夏場であれば、翌朝までにどうしておくべきかを伝えられるかどうかが、実務上の価値になります。

この案内は、夜間の一次対応でこそ意味があります。翌朝の折り返しでは遅い場合があるためです。

言葉の選び方は、同じでよいのか?

同じではありません。人の葬儀で用いる表現には、そのまま持ち込むと不自然になるものがあります。逆に、軽く扱うような言い方も適しません。

ご家族にとっては大切な家族を亡くされた場面です。敬意は保ちつつ、人の葬儀とは異なる語彙を用意する必要があります。

ここは自社で決めるべき部分です。実際に応対されている方の言葉を書き出して、そこから作るのが確実でしょう。

費用のご案内は、どこまですべきか?

お問い合わせの内容として最も多い項目の一つです。ただし、体格やプランによって変わるため、その場で断定するのは危険です。

設計としては、幅を示すか、条件を伺ったうえで概算を示すか、翌朝の折り返しとするかを決めておきます。決めていないと、応対する人によって答えが変わります。

とくに仕組みに任せる場合は、その場で約束できないことを約束しない設計が必要です。誤った案内は、後から訂正するほうが大きな負担になります。

夜間に対応できることは、差別化になるのか?

なり得ます。ペット葬儀の分野では、夜間の受付を明示している会社は限られます。お看取りの直後にお電話される方にとって、つながることの価値は大きいでしょう。

ただし、つながっただけでは足りません。保全のご案内、費用の目安、翌日の流れ。何かしら持ち帰っていただけるものがあってはじめて、意味のある応対になります。

人の葬儀と兼業している場合は、どうするのか?

経路を分けることをお勧めします。伺う項目も、言葉づかいも、急ぎ方も違うためです。同じ応対で両方を扱おうとすると、どちらも中途半端になります。

番号を分けるか、最初にどちらのご相談かを伺って分岐させるか。分岐の判断を誤ると、まったく違う項目を伺うことになるため、ここは慎重に設計してください。

翌朝の折り返しは、どう設計するのか?

人の葬儀ほど急がない場面が多いぶん、翌朝の折り返しで足りるケースが増えます。その場合でも、いつ折り返すかをお伝えすることが重要です。

「明日ご連絡します」ではなく「明日の午前中にご連絡します」。この差が、待つ側の不安を大きく変えます。

まず何から始めればよいのか?

伺う項目を書き出すことです。いま実際に電話で伺っている内容を、順番も含めて紙に書く。これが設計の出発点になります。

書き出してみると、人によって伺う順番が違うことに気付くはずです。そこを揃えるだけでも、記録の質は変わります。

ご家族への言葉は、どこまで踏み込むべきか?

踏み込みすぎないほうが安全です。ペットとの関係の深さは、ご家庭によって大きく異なります。長年連れ添われた方もいらっしゃれば、お預かりして間もない場合もあります。

一律に深い共感を示す言葉を用いると、状況によっては不自然になります。控えめに受け止め、ご家族が話される内容に合わせるほうが、結果として失礼になりません。

この加減は、実際に応対されている方が最もよくご存じのはずです。設計する際は、必ず現場の言葉から出発してください。

翌日の流れは、どこまでお伝えするのか?

次に何が起きるかをお伝えするだけでも、ご家族の不安は小さくなります。いつ折り返すか、どのような選択肢があるか、費用はいつ確定するか。

ただし、確定していないことを断定しないでください。「おおよそ」と「確定」を区別してお伝えすることが、後の齟齬を防ぎます。

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